子ども・子育て応援金の否決

12月議会に出てきた2つの議案

 メディアでも大きく取り上げられましたが、12月議会には2つの大きな議案が提出されてきました。結論から言うと、2案とも否決(※)となりました。
公約の内容、提出方法、そして私が下した決断の根拠についてご報告したいと思います。
※高齢者・障がい者に対するタクシー補助制度については正しくは、否決ではなく提出内容を削除する修正案が可決、修正案以外の個所については原案の通り可決となりました。

子ども・子育て応援金について

 議案としてあがってきたのは1つの条例でした。
 条例には第1子30万、 第 2子50万、 第 3子は1人につき100万が分割して支給されるという文言があります。併せてどの分割して支給するかは規則で定めるとあります。
 実はこの配布のタイミングについては、議会で採決することは出来ません。また支給額の配布手段(現金、商品券等)も条例にはないので、同様に議会で決めることは出来ません。こういった詳細や運用方法が書かれたものを要綱や規則といいますが、これは議会に諮ることなく行政が自由に定めることが出来ます。
つまりこの条例が可された時点で、詳細については追認したのと同じになるからこそ、最初のカギとなる条例についてしっかりと審議する必要がありました。

出産祝い金を10倍にする。

 幼稚園のPTA時代、多くの人が小学校に上がるタイミングで転出するのを見てきました。その経験から 出産時だけの補助では転出数は減らないはのではないかと考えていました。結果として出生祝い金だけでなく、子育て応援金という形を加え、出生時に加え、小学校・中学校入学時に分割して補助するという形が私たちに示されました。
  子育て世代へ向けた新しい取組みではありましたが、 メディアを通してのPR戦略や、配布のタイミングとしてはこれがベストではないかと否決した今でもそう考えています。
 よく似た制度の1つに児童手当というものがあります。これも年1回申請しています。その後は自動的に振り込まれていますが、若い時は子どものためというより生活費として使っていた記憶があります。この実体験から、現金給付(振込等)になると市からもらっている、助かるねという感謝の気持ちがあまり感じられず、地元以外での利用による地元経済の循環にならない、なにより子どものために使われるか不明等の課題を感じました。

 議員の大事な仕事は税の再分配。定住化の促進はこの制度単体で測ることは出来ない、市長も回答したように制度の1つである事も理解できる。だからこそ私は賛否を考えるために、

この制度を利用して同時に地域経済の循環が図れないかという事を基準に考えました。

全額または一部でもありがとう券のような地域で使用できる商品券で渡すことが出来ないか。地元で使用出来れば一番いい。たとえ本社が市外にある店舗で使用されたとしても、経済が循環することで店舗が継続できる支援策にもなるのではないか。

 結果として今回はありがとう券の使用は考えたが採用しなかったという回答が出ていました。経費も掛かるという事でしたが、実際に振込にした場合と、ありがとう券を使用した場合にどれだけ差が出るか。そのシミュレーションは出来ていないように感じました。
 補助事業ではなく、すべて市の単独事業として今後永遠にやっていくのであればまだまだ検討を重ね、様々なパターンの比較検討をしなければいけない。
 単発ではなく継続事業であることから、よしやってみようと簡単に決めるわけにはいけない。
 まだまだ議論して詰めていかなければいけないことも多く、実現に向けより充実した内容を目指すべきと思い、今回の議会では否決の立場を決断しました。

メディア関係資料

  • KSB瀬戸内海放送
  • Youtubeに上がっている動画
  • NHKニュースより
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ABOUT US
山口だいすけ現役介護職議員
 政治家はいつから子どもたちがなりたくない職業になったのでしょうか。
政治家と言われて頭に浮かぶのは不正、
汚職、お金に汚い、年寄りが多い・・・多くはこんなイメージだと思います。
私は政治家のビジョンとして

『子どもの将来の夢第1位が「政治家」になる』

を掲げています。この夢を実現するために、子どもたちが憧れるような姿を見せ続けるだけでなく、大人たちに対してもう一度、政治家に対する信頼を取り戻す必要があります。
 そのためにも「真摯であること」を活動の軸とし、行政と市民を繋ぐかけ橋になるため『課題分析・実践・改革』を心がけていきます。
 山口だいすけは、全ての人が「笑顔」になるため3つの「楽しさ」を創る「三楽創造〜自分が楽しく、みんなが楽しく、未来が楽しい〜」を人生のミッションとし、政治家のビジョンを叶えるため働き続けることをお約束します。