初めての青丸

・初めての議案反対

採決の瞬間、議員になって初めて本会議の場で立ち上がりませんでした。立たないという事は反対という意思表示になります。
賛否票も市のホームページにアップされました。

(個人的な考えですが、この賛成なら立つ、反対なら立たないのはバリアフリーでないなと思います。例えば当日ひどい腰痛などで立ち上がることが困難な場合、また車いすを利用した議員等で立ち上がることが困難な場合はどうするつもりだろうと思っています。いずれこのことについても意見を言ってみたいと考えています)

今回反対したのは、「議案第9号 東かがわ市水道条例の一部を改正する条例の制定について」です。反対した根拠に加え、いろいろ調べてみた水道事業に関する仕組みなどを少し書きたいと思います。仕組みなどは勉強した結果現時点で認識している情報です。あくまで山口が認識した解釈なので、出来れば私の意見だけでなく、複数の有識者や情報誌を見比べることをお勧めします。1つの情報源で終わらずに、複数の情報をもとに検証する事は新しい気付きもありますのでお勧めします。

・反対の根拠について

初めての反対に至った根拠を少し書きたいと思います。
まず最初に僕は値上げが反対だから「反対」したわけではありません。議案確認後、これまでの経緯、値上げの必要性並びに、今後の展開を総合的に検討してきました。そのうえで金額の有無ではなく、料金改定の必要性や今後の展開を市民の皆様に情報提供し、協議したうえで判断する内容ではなかったかと考え今回反対とさせていただきました。
このように反対理由が値上げではないので、仮に値下げ議案だったとしても反対したと思います。今後香川県広域指導事業計画が進んでいますが、それも含めてきちんと理解したうえで、皆さんにも情報提供し、一緒に考えていきたいと思います。

・会計区分について

行政会計の仕組みが少しややこしく、その違いなど、議員になって知ったことも多くあります。
会計は大きく分けて3つあります。
1つは「一般会計」これは市民税や補助金、交付金といった税金を使って、福祉や教育、道路整備など様々な事業に使用されているものです。
2つ目は「特別会計」。東かがわ市は6つの事業が特別会計になっています。(国民健康保険事業、介護保険事業、介護サービス事業、後期高齢者医療事業、下水道事業、農業集落排水事業)
最後に独立採算制をとっている事業。東かがわ市では「水道事業」がこれにあたります。主に税金ではなく、水道料金を中心とした収益と、企業債といわれる借入金で運営されています。
※なぜ水道事業が独立採算制なのかについては様々なサイトで説明がありました。いくつかリンクしたいと思います。
明石の水道・高槻市の水道事業の経営のしくみ

・見直しは既定路線。もちろん今後も・・・

急に値上げになったという印象を受けた人もいるかもしれませんが、料金水準の見直し自体は本年度行うことがすでに決定していました。
平成25年3月に改訂された「東かがわ市水道事業基本計画」の55ページにも、『平成28年度には中期の経営見通しを立て、適正な経営状況となるよう料金水準を見直します』と書かれています。今回水道条例は賛成多数で可決されましたが、条例に従って、4年後に今回同様の料金水準の見直しが行われます。その時の状況に応じて、再び値上げになるのか、現状維持になるのかは4年後に再度議論されることともいます。

・一般会計からの繰り出し(出資)の意味

全てを市民負担にすることは確かに困難です。その差を埋めるため、一般会計からの繰り出し金を行うことも必要かもしれません。ただそれは収益が増える財源がない以上、片方を支援した分、かならず別の方面で支障が出ると考えられます。今後4年間の繰り出しが決定した以上、何がどう変わっていくのか見ていく必要があると思います。
※次の資料に繰り出し金についての意見が書かれてありました。参考にリンクを張ります。
公営企業会計への繰り出し金の考え方 51ページ参照

・水道料金が高くなったら市外へ転出するのでは?

水道料金だけ見るとそう思う方はいるかもしれません。ただ他に受けられる補助額の差などもあり、トータルで見ると転出先の方が負担額が高くなる可能性も否めません。安い方に転出するならすでに東かがわ市への転入が進んでいるはずですが、水道料金が安いからという理由での転入はほとんど例がないと思われます。こういった状況から水道料金だけで見るのではなく、転入転出に際しては他の支援内容も考えていく必要性を感じます。
また広域化に加盟した場合、当初は調整のため差はありますが、平成40年からは県内全域で水道料金が統一されることが計画されていますので香川県にいるのであれば水道料金の差は無くなると思われます。(岡山から水道をひいている直島町は除く)

議員だから手に入る資料ではなく、インターネットを使えばだれでも入手可能な資料を中心に説明させていただきました。今後もこういった形で気になる議案や一般質問に関してどのような資料を参考にして判断、質問していったか書いていきたいと思います。もし興味があればこんな資料はないかなどお問合せください。
一緒に勉強しながら住みやすい街づくりを目指していきます。

・関連ブログ記事

2016.12.13 水道料金について
2016.12.14 水道料金について~其の壱「県内の料金比較」
2016.12.15 水道料金について~其の弐「東かがわ市の料金推移」
2016.12.16 水道料金について~其の参「なぜお金が必要」
2016.12.17 水道料金について~其の四「思い切った仮説」
2016.12.19 水道料金について~其の伍「水道広域化」

※タイトルの青丸は、反対した場合賛否票が丸で塗りつぶされる(黒丸)事からとりました。黒丸でも良かったんですが、議会だよりは、紺色で塗りつぶされるので、青丸って書き方にしてみました

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山口だいすけ現役介護職議員
 政治家はいつから子どもたちがなりたくない職業になったのでしょうか。
政治家と言われて頭に浮かぶのは不正、
汚職、お金に汚い、年寄りが多い・・・多くはこんなイメージだと思います。
私は政治家のビジョンとして

『子どもの将来の夢第1位が「政治家」になる』

を掲げています。この夢を実現するために、子どもたちが憧れるような姿を見せ続けるだけでなく、大人たちに対してもう一度、政治家に対する信頼を取り戻す必要があります。
 そのためにも「真摯であること」を活動の軸とし、行政と市民を繋ぐかけ橋になるため『課題分析・実践・改革』を心がけていきます。
 山口だいすけは、全ての人が「笑顔」になるため3つの「楽しさ」を創る「三楽創造〜自分が楽しく、みんなが楽しく、未来が楽しい〜」を人生のミッションとし、政治家のビジョンを叶えるため働き続けることをお約束します。